猫 第七話

メール便が届いた。
この前注文したクマの絵が描かれた首輪だ。


この数日間僕と猫は毎日同じような日々を送っていた。
僕は学校に行っては適当に授業を受け、昼休みになったら林に行くというのがお決まりになっていた。

僕が林についてしばらくすると猫が現れて二人で遊ぶ。
遊ぶといっても、猫が枝を咥えたり、ゴロゴロしたりするのを見ているだけだが。


この数日で季節は明らかに夏になった。蒸し暑い風が肌にまとわりつく。
でもこの林は幾分涼しかった。木の葉は日差しを簾のように遮って、
ふく風にさらさらと涼しい音を立てている。

その下で僕らは小さい子供に戻ったように遊んだ。
時間がたつのは信じられないほど速い。授業を受けているときはあんなに長いのに。

三限目がおわるチャイムの音。
夢の国に響く至極現実の響きだ。

猫もこのチャイムが鳴れば夢の国は「また明日」ということを理解しているようだ。
僕が頭をなでると、林の中へスタスタと消えていく。


こんな日々を毎日毎日過ごしていた。
でも今日は少し違う。今日は首輪が届いたからね。

猫の頭であの日にネットで注文した首輪のことなんて覚えてるかどうかわかんないけど、
僕は猫に首輪をするのに結構わくわくしていた。

プレゼントをあげるというのは、気持ちのいいことなのかもしれないと思ったりした。

僕は首輪をカバンに入れて、学校へ向かった。
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by huashanyuan | 2009-07-12 10:32 | ファンタジー


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